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(16)スーパーグローバル大学はクソ

金沢大は授業が全て英語化されています。どのレベルで英語化されてるのかとお思いの方もいると思いますが、全てです。すなわち、授業のプリントが全部英語、板書が英語、先生の喋る言葉が英語という感じです。このような英語化された授業を日本人しかいないクラスでやっているという状況です。自分の場合は大学院の途中から授業が英語化されていったのでなんとかなりましたが、学部生の方々は相当大変だと思います。

はっきり言って授業英語化は愚策だと思います。地方大学は地域の企業へ優秀な人材を送り込むという社会的立場に立ってしまっているということをよく考えるべきではないでしょうか。一部の優秀な人間を拾い上げるような教育ではなく、全ての学生のレベルを底上げし、地域の経済を担えるだけの能力を身につけさせるという教育を行うべきでしょう。

大学は就職予備校ではなく研究機関だからエリート教育で良いというのは理想論です。もちろん、経団連が就活の時期を早めるとか、就活で授業を休むとか、実学を単位に含めろとか、そういうことには大反対です。しかし、殆どの大卒人材が民間企業で働いていくことを鑑みると、可能な限り落ちこぼれを作らないような教育方針にしなければいけないでしょう。

TAをしている最中に学生から「授業が英語で辛いが、誰が決めたことなのか?どうすれば良いのか?」という質問がありました。「次の世代の為に被害者として反対の声を上げて欲しい」と強く伝えておきました。

2018/11/29