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(27)大学入試業務は全て外注した方が良いと思う

つい先日、共同研究者の数学の先生と議論するために部屋に行ったら「大変申し訳ありませんが、今日は採点で忙しくて...」と大学入試の雑用に追われていました。大学に入って7年目にして初めて先生が入試業務に追われているところを目撃しました。「数学の解答を採点するのが結構大変で...」と優秀な頭脳を持つ数学者が静かに愚痴をこぼしてました。

前々から思っていましたが、入試業務は全国一律で外注すべきではないでしょうか?大学の先生レベルの天才達を総動員して試験監督や問題作成、採点作業などの面倒な仕事をさせるのは日本にとって大きな損失だと感じます。特に試験監督は何もせずに教室にずっと居座らせるという誰でも出来る業務なのだからその部分だけでも業者にやってもらった方が効率が良いはずです。

最近、大学入試制度改革が話題にあがりますが、議論の方向性がそもそもおかしいのではないでしょうか?入り口制度ばかりを洗練させても中身の教育システムが洗練されない限り、良い人材を社会に送り出せないはずです。改革と称して本質的ではない謎の業務を増やし、天才達の仕事時間をひたすら奪っていく行政は大変愚かです。国は大学教員に優秀な人材を育てる高等教育と国の未来を支える科学研究に何も考えずに取り組める環境を用意すべきだと強く思います。

2019/02/28