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(39)見辛いグラフは害悪

研究結果を端的に示すためには図を書くのが手っ取り早いのですが、世の中には見辛い図を書く人が多すぎだと思います。色をデフォルトのまま使っているのでデータ点を見分けづらいとか、軸の値のフォントが小さすぎてどれくらいかよく見ないとわからないとか、そもそもラベルの文字が小さすぎてなんのグラフかわからないとか、質疑応答でそのグラフは何ですかという質問が出た時点でグラフ失格です。

やってはいけないグラフの例を考えれば必然と間違ってはいないやり方にたどり着くものと思われるので、近々この辺をまとめ始めようかと考えています。このグラフが酷い2018というTogetterまとめのように、いわゆる「詐欺グラフ」がダメなグラフの例として話題にあがりますが、それ以前の部分についてをレクチャーするコラムがこの世に不足していると思われます。線の太さはどれくらいが良いかとか線の色は何色が良いかとか、具体的な部分から解説していく方針でコラムを執筆していきたいと考えています。

グラフを作るのが上手いかのような立場で語っていますが、自分が昔書いたグラフは見るに堪えません。見る人間の立場に立って考えれば必然とデータ点が見えづらいことは自明だと今見れば思うのですが、当時はデータを出すことだけに必死で気づきませんでした。最近出版された論文(arXivのリンク)ではその反省が存分に活かされていますので、是非眺めて頂ければ幸いです。大学院で学んだこの謎技術をなんとかまとめていきたいと思います。

2019/06/22