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(43)競技プログラミングを始めた話

やるやる詐欺で今まで全く始めなかった競技プログラミングをようやく始めました。Atcoderの過去問を解いて毎週コンテストに参加して参考書を読むという感じで普通にコツコツと勉強しています。受験勉強と違って暗記する必要はなく理解して応用できればいいというテストなので、パズル感覚で楽しんで勉強出来ています。また、最近競プロを始めた人たちとSlackグループを作り、圧力をかけあって楽しく取り組んでいます。

競プロは趣味と割り切ってやっていくつもりでしたが、意外と自分の研究と関連してくるという感覚を得ています。計算物性理論の世界ではマテリアルインフォマティクスと呼ばれる大量の計算データを利用して高い性能を持つ物質を予言するという研究が流行っており、最適化問題へと帰着させるケースが多々あります。競プロでは最適化行動を計算する問題が結構出題されるため、具体的な実装方法などを手を動かして知る良いチャンスとなっています。

手を動かして勉強したことだけが身に付くということを学部生の時から何度も言われてきましたが、手を動かすキッカケを作るというのは中々難しいです。有名なアルゴリズムなどは全てパッケージ化されて関数を呼び出すだけで使えてしまう現代なので尚更勉強へのモチベーションを上げるのは困難です。ゲーム感覚でこのようなキッカケを作ってくれる競技プログラミングという遊びを考えた方々、本当に素晴らしいと思います。計算物理学もこのようなゲーム感覚で学べるコンテンツがあれば世の中の科学リテラシーを上げる良いキッカケになるのではないかとか色々考えています。

2019/08/11