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(57)競プロ界に潜む「内在化された検閲」の存在

競技プログラミングの能力を学歴フィルターのように取り扱うことに歓迎のムードしかない現状をとても憂いていることを前々回のブログで主張しました。その後僕が「Atcoderはマッチポンプ、chokudaiはロビー活動を辞めろ」というツイートをしたことがきっかけでこの記事がそこそこ読まれているようです。もちろん、競プロ力をアピールポイントの一つとして就活を成功させたという例もあるらしいので悪い影響ばかりではないということを言わないといけないかもしれません。

このような歓迎ムードに対して「競プロは就活の役に立たない」という批判を堂々とし辛くなっているなと個人的には思います。競プロは就活の役に立たないという趣旨の某氏のブログがTwitterでバズり、ユーザーや俺たちのchokudaiが取り上げた結果、大幅に記事の内容が書き換わった出来事は昔僕が取り上げた「内在化された検閲」を感じざるを得ません。競プロは就活の役に立つかのような(本意ではないかもしれない)広報活動、ロビー活動の責任について批判する自由が同調圧力により掻き消され、更に競プロフィルター至上主義を加速させる雰囲気を作り出しているように思えます。

前々回のブログ結構前のブログで書いた通り自分は競技プログラミング自体はとても良いコンテンツであると考えています。アルゴリズムの高速化や最適化計算の実装などを勉強する良いきっかけだと思いますし、何より「コードを書く基礎体力」が養われると思います。基礎体力があればどのような分野のコードを書くときも苦にならずに純粋に言語仕様を覚える勉強にリソースを多く振れるようになるはずです。自分個人としてもそのような理由からプログラミングには興味があるものの具体的に作りたいものがないといったような後輩に対してAtcoderコンテストを勧めることが多々あります。

しかし、競技プログラミングは様々な企業の思惑やマネタイズが関わることによって歪な社会的立ち位置にどんどん入り込んでいるように思えます。俺たちのchokudai自身も「実際、ある程度有用なものを提供している自信はあっても、ビジネスの構造自体は武器商人と取られても仕方がない部分はあるので、」と発言しているように競プロを就活に繋げるビジネス構造に色々思うところがあるようです。順調に登録者数を増やし続けているAtcoder社は数年後、エンタメ企業となるのか、リクルートのような武器商人となるのか、chokudaiは資本主義を捨てろ!!!!!!!

2020/09/10